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time
18:14

椎葉愛がつくる繋がり

name
上野諒 内村光希 熊岡啓太
organization
合同会社ミミスマス
椎葉愛がつくる繋がり

椎葉村について

五ヶ瀬町から約1時間かけて、日本三大秘境の1つである椎葉村にやって来ました。第一印象は、豊かな山々と色鮮やかな自然が美しい場所。まず、私達のほとんどが椎葉村を訪れるのが初めてだったので、椎葉村民俗資料館を訪れました。そこでは、昔から今にかけて守られてきた椎葉村の伝統的な農業や民謡の歴史などを学ぶことが出来ます。私が特に印象に残ったのは、焼畑農業の持続可能性です。焼畑農業とは、作物を栽培した農地を焼き、灰にしたものと焼け残った草木を肥料にし、また作物を栽培するという一連の流れを繰り返し、行う農業のこと。これは、残った作物を無駄にせず、繰り返すことが出来るという点から、地球に優しく、これからも持続することが出来るとても良い手法だと思います。
また、そのことから自然と人々が共生して作られてきたのが椎葉村なのではないかと感じました。


株式会社ミミスマス

次に、椎葉村交流拠点施設カテリエを訪れ、本題の株式会社ミミスマスの上野諒さん、内村光希さん、熊岡啓太さんの御三方に取材をさせて頂きました。株式会社ミミスマスとは、椎葉村を中心に地域づくりを取り組んでいる会社さんです。ちなみに社名の由来は、お客様の声=ニーズに耳をすます、そして宮崎県日向市を流れる耳川源流域の澄んだ様子からきているそうです。具体的な仕事内容は行政向けのものと一般消費者向けのものの二種類。行政向けのものでは、自治体と一緒に町おこしや移住者を増加させるための取り組みを行い、一般消費者向けのものでは、椎葉村の特産品であるお茶や蜂蜜の販売など地域商社のような働きを行っています。

上野諒さん(写真中央)

上野諒さんは、宮崎市出身。椎葉村での地域おこし協力隊を経て、地域づくりを行う株式会社ミミスマスを設立。

内村光希さん(写真右)

内村光希さんは、都城市出身。椎葉村での地域おこし協力隊を経て、株式会社ミミスマスに入社。現在は、椎葉村栂尾集落にご家族で在住。

熊岡啓太さん(写真左)

熊岡啓太さんは、神奈川県出身。椎葉村での地域おこし協力隊を経て、株式会社ミミスマスに入社。

椎葉村交流拠点施設カテリエ



取材を実施したのは椎葉村交流拠点施設カテリエという場所で、カテリエは「椎葉に居住している、していないを問わずどなたにもご利用いただける交流拠点施設」です。ここでは、遊べたり、料理ができたりなど色々なことが出来ます。建物全体が木で作られていて、あたたかい雰囲気に包まれたとても落ち着く空間だなと思いました。特に椎葉村図書館「ぶん文Bun」は、興味を惹かれる本が沢山並んでいて、かつゆっくり読書の世界に入り込めるソファーやハンモックもあって本当に素敵でした。
椎葉村に行く機会があれば、ぜひ立ち寄ってみて下さい。きっと時間を忘れて楽しめます。
引用:https://katerie.jp/katerie/

会社の存在

上野さんに会社が設立された理由をお伺いすると、『会社があることで、椎葉村での職業の選択肢を増やし、結果的に村での暮らしを楽しんでもらうため。』とおっしゃっていました。

また、上野さんたちは特定地域づくり事業協同組合であるKATERI WORKの運営をされています。この組合は、規模が小さい会社が同様の状況である様々な会社と繋がり、一つの大きな会社となるもの。そうすることで1社ではできない求人募集を出したり、それぞれの会社としての仕事の幅が広がるそうです。KATERI WORKでは、この利点を利用して、通年通して株式会社ミミスマスを含む様々な仕事を経験するというスタイルで働くことが出来るようにしています。実際に働いている方もいるそうで、上野さんが株式会社ミミスマスを立ち上げたことで、本当に職業の選択肢の幅が広がっているのが、すごいと思いました。また、私もそんな会社で働けたら、毎日ワクワクして仕事が出来るなと思いました。

これからの椎葉村

御三方にこれからどうしていきたいかを伺うと、それぞれが椎葉村を想った回答をしてくださいました。

上野さんは、『椎葉村に人が来る仕事を増やし続けたい。』そして『自分が自身が行ける範囲の地域で仕事をしていきたい。』と、

内村さんは、『椎葉村以外の人とも協力して、地域を盛り上げていきたい。』とおっしゃっていました。

熊岡さんは、『椎葉村内の人達と仲良くし、会社の事業をつつがなく行いながら、住み続けたい。』とおっしゃっていました。このような村への想いの強さが、椎葉村を盛り上げていくことに繋がるんだと感じました。

また、どんな人に椎葉村に移住してきてほしいかを伺うと、『移住する人より椎葉村と関わる人を増やしたい。』、『椎葉村は、色々なことが自分で1から出来るので、都会で自分のスキルを生かしきれていない人に来てほしい。』とおっしゃっていました。椎葉村のことをよく理解なさっているからこそ、出る言葉だなと感じました。

まとめ

今回の取材で、全てに共通しているのは、御三方のあたたかい椎葉愛が全てを繋げていることです。お話を伺うと、椎葉村で地域おこし協力隊を始める前は、そこまで椎葉村と深い関わりが無かったそうなのですが、実際に暮らすと、沢山の良いところがある椎葉が本当に好きになったそうです。そして、その深い椎葉村への愛が、会社での事業などを生み出し、実行まで行うパワーになっているのかなと思います。地域おこしの秘訣は、その地域への愛と一生懸命に動ける姿勢なのかなと感じました。また、訪れる場所それぞれで椎葉村に暮らす人々の自然を大切にする優しさや愛を感じ、心があたたかくなりました。沢山の優しい愛がたっぷり詰まった椎葉村、一度訪れてみてはいかがでしょうか。

文:五ヶ瀬中等教育学校 増田姫和

取材時期:2022年3月

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