やさしいおねえさん
今回のひこうき雲の舞台は、高千穂町押方地区。高千穂の中心部から10分ほど山中へ進み、着いた先は国見ヶ丘。「隠れた宝物を探しにいく」をコンセプトとして高千穂町で着地型のツアー事業を行っている、株式会社訪うを運営されている日髙葵さん(以下、葵さん)にお話を伺って来ました。葵さんはとっても親しみやすい人柄で、私達を気づかいながら出迎えてくださったり、質問にも毎回『それ!素敵な質問です!』とおっしゃってくださりとっても気配りをされる優しい方でした。
宮崎、東京、ラオスそして高千穂

日髙さんはご両親が転勤が多い職業だったこともあり、数年おきに宮崎県内を転々とする子供時代だったそうです。大学では『どうしても宮崎を出たい』という思いから鹿児島大学へ。大学では留学生の方の交流・アテンドや、多文化についてのイベントを多く経験されました。大学で近くに英語が話せる留学生もいたことから英語についても多く学ばれたそうです。大学卒業後は、東京で就職。そこでは営業職に従事。その後はなんとラオスで就職!宮崎へUターン。そして、高千穂へ移住されました。様々な場所で行動ができ本当にすごいなぁと感じました。
なぜ高千穂町?

私は今回のインタビューで絶対聞こうと思っていた事があります。それはなぜ葵さんが高千穂に移住して仕事をしているのかということ。
葵さんが高千穂で着地型ツアーなどの仕事を行おうと思ったのは、以前、今の観光業のようなツアーを見学しに岐阜県を訪れた時、宮崎県でもこんなツアーができないかなと思ったことがきっかけでした。その後高千穂を訪れた際に、棚田の風景、山腹用水路があって成り立っている高千穂の地元の方々の暮らしや生き様などに惹かれ、高千穂町で観光の仕事をしようと思ったそうです。そして、最大の理由は葵さんが「高千穂の夜神楽」に惚れたからという理由です。
私達が最初に案内されたのは国見ヶ丘の天空庵という場所で、ここには神楽殿がありました。なぜ神楽?と最初は疑問を持ちましたが聞いてみると葵さんがここを選んだ理由がわかりました。神楽や夜神楽が大好きな葵さんは「神楽をしたい」「神楽と関わりたい」という思いから、高千穂に移住した事も大きく、そして、この天空庵は高千穂で出会った神楽の師匠に使わせていただいて、思い入れのある場所だそうです。
私にとって憧れる行動力

私は日髙さんに話を聞いているうちになんて行動力がある人なんだと感じました。新しい事をするとき、行動するとき不安はつきまといます。
しかし、日髙さんはこうおっしゃいました。
『自分がまず何かに挑戦する上で、不安になっていることを紙に書き出します。それを自分ではどうしようもない事、自分でどうにか出来ることに分けて、やれることからやってみる。どうにかできそうな事からまずやってみる。』
しかし、行動して失敗して後悔することもあります。それでも葵さんは『まずは行動することが本当に大事』だと考えているそうです。
『自分で決めてやったことで後悔したことに関しては、「自分で決めてやったことだから」と割り切る』のだそう。すごい行動力と胆力・・・
他にも、その時に実際にやらないと分からないことだったり、挑戦してからわかることもたくさんあるそうです。特に東京やラオスでの仕事は今の仕事の行動力の原点とも言える仕事で、特にラオスでは、東南アジアの勢いが凄まじいタイミングで現地就職したこともあり、国が成長していく様子を見られたそうです。そんな激動のラオスで生活をしていたからこそ「その場でなんとかする力」や「臨機応変に対応する力」「とりあえずやってみる精神」が身についたそうです。東京やラオスでの生活は相当苦しかったようですが、そのような経験が今に活きているとおっしゃっていました。
羨ましいほどの葵さんの英語力、その勉強法
普段外国の方とお仕事されている日髙さんですが、英語はどのようにして習得したのでしょうか?日髙さんはたくさん回答してくださいました。TOEICを受けまくることや、勉強したことをアウトプットすること、徹底的に人のマネをすること、何度もシャドーイングをすること、それから、外国の方と対話する際に、言いたかったことを書き出してあとから自分で翻訳してみるなど、さまざまでした。現在も英語の単語を忘れてしまっても言い換えで英語を言うことで外国の方は理解してくださるそうです。私自身も今後英語を勉強する際に日髙さんの勉強法を活用してみようと思いました。
日髙葵さんにとって、地域で暮らすとは?

日髙さんはいろんな側面から「地域をこうしていきたい」ということを考えている様でした。特に「この地域に住んでいるすべての人が生きててよかったと思える場所」や「希望が持てる場所」を作っていくことだと回答してくださいました。地域の人達にこのように思ってもらうことでこの地域に価値があると思うことができるからだそうです。高千穂町が大好きな日高さん。事業もそうですが、行動力の塊の葵さんのことをぜひいろんな人に届けたいと思えた取材でした。
文:五ヶ瀬中等教育学校チーム
取材時期:2023年1月